2010年02月19日
明日への遺言・・・名優 藤田まこと 逝く

(C)2007「明日への遺言」製作委員会
名優、藤田まことさんがお亡くなりになりました。享年76歳。
私の世代では「必殺仕事人」シリーズで演じた、普段はうだつのあがらない八丁堀同心にして裏の顔は超凄腕の仕事人=中村 主水(もんど)、あるいは「はぐれ刑事純情派」の安浦 刑事、さらには「剣客商売」などが印象に残っていますが、俳優としての頂点といえるのはご遺作となった『明日への遺言』で演じられた、岡田 資(たすく)中将ではないでしょうか。
この作品で藤田まことさんは、ご自身初の映画賞となる『大阪シネマフェスティバル/最優秀主演男優賞』を受賞されました。またこの手の作品にしては異例の大ヒット、ロングランを記録しました。
試写にて鑑賞後(期日不明)の感想(2008.02.29付mixi日記より転載)
今年(といってもまだ2ヶ月ですが)のNo.1作品は明日、3月1日公開の『明日への遺言』です。たぶんこのまま、2008年度ベスト1作品になってしまうと思われます。
上手く言えないのですが、とにかく素晴らしかった。泣かせよう、感動させよう、というあざとさもなく、淡々としていたのが良かったです。安い言い方で恥ずかしいのですが、心に染みました。
スケジュールが合わなくて専門誌やWEBで紹介できなかったのが残念ですし、恥ずかしいです。こういういい映画を早く見つけられなくて。
こういう作品がヒットしないと駄目だと思います。
藤田まことさんは面影が亡父に似ていて、骨格が似通っているせいか声までソックリなので他人に見えない、という個人的な事情もあります。
3月1日、家族を伴って自腹鑑賞後の感想(2008.03.02付mixi日記より転載)
今日、自腹で観てきました。家族も連れて。1日なので「ファーストディサービス」で¥1,000。夜8時半からの回でしたが、半分位の入りでした。年配のお客様が多かったです。
派手なシーンもない。台詞も最小限。法廷での会話のシーンばかりが延々と続くわけですが……どうしてスクリーンから片時も目が離せないのか。そして意外だったのは、最初に観た時よりも上映時間が短く感じた事。
とにかく、私の中の映画というメディアの概念すら変えてしまった作品です。
名優・藤田まことさんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
Posted by Takeo Ishii at 01:13│Comments(0)
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